介護業界にとって人手不足というワードは切っても切り離せないものです。私の経営する施設でも人手不足が解消されることは稀であり、いつまで経っても日々忙しい毎日を送っております。
今回の外国人労働者の受け入れに関して、私の施設でも受け入れた経験があります。その方は韓国の方で、語学力はゆっくりとした日常会話であればあまり問題のない方でした。介護のお仕事希望の時点で‘特定技能1号‘という資格を有していることから、介護技術や知識についての不安はあまりありませんでしたが、この介護という仕事で重要なものの一つである「コミュニケーション能力」に関しての不安が一番でした。
しかし、自分の母国から出てほかの国で働くという私たち日本人からすると抵抗がある状況だからなのか、そこまでする決意からなのか、働くということに関して、現在の日本人より負けず劣らずな真摯な姿勢が多々見受けられました。アジアの方だったからなのか国の考え方の違いなどの違和感はあまり無く、分かりにくい日本語や介護技術に関しても自ら積極的に教わりに来ていました。この方の性格なのか、私の施設でおこなっていた外国人労働者へ向けた研修などが合っていたのか、私の施設での外国人人材の受け入れに関しては大成功でした。
私の施設での外国人人材の受け入れが初めてだったので、研修については全職員で検討会を開いていました。受け入れが決まってからまずは文化や言語の違いを考慮した研修を前提に考え、受け入れ後の基本的な言語スキルや利用者様とのコミュニケーションの方法、日本の介護文化などに焦点を当てた研修を考えておりました。
自分たちも研修内容を考えていくことにより、これからの介護業界は多文化共生が当たり前になっていくことを感じました。スタッフは勿論、利用者様が外国人ということも増えていくのではないかと思いました。現在少子高齢化が加速度的に進んでいる日本に住み続けるのであれば、外国人人材という未来では当たり前におこなわれるであろうことに少しでも早く着手するのが賢明だと感じています。
働きたい外国人の方々、人手が欲しい介護業界。これほどマッチしている領域はなかなかありません。しっかりとお互いの気持ちをすり合わせながら働けていけたら、デメリットは存在しません。メリットのみです。
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