【コラム】介護人材市場-外国人人材の教育のポイント

日本の介護業界は、少子高齢化による人手不足に悩まされています。厚生労働省の調査によると、2021年10月末時点で、医療・福祉業界で働く外国人労働者は約10万人で、前年比19.2%増加しています。その中でも、介護分野では特定技能や技能実習生などの制度を利用して、東南アジアからの人材の受け入れが進められています。「ソラジョブ介護 2023年より」(https://solasto-career.com/kaigo/media/18484/)

しかし、外国人介護人材を雇用するだけでは、介護の質を保つことはできません。外国人スタッフには、日本語や介護技術だけでなく、日本の文化やマナー、法律やルールなども理解してもらう必要があります。そこで重要となるのが、外国人人材教育です。

外国人人材教育とは、外国人スタッフが日本で働くために必要な知識やスキルを身につけるための研修や指導のことです。外国人人材教育には、日常会話や介護用語、文書作成などの日本語能力を向上させる日本語教育をはじめ、介護基礎知識や実践技術、ケアプラン作成などの介護技術を習得する介護技術教育や、日本の文化や習慣、礼儀作法、コミュニケーションスキルなどを学ぶ文化・マナー教育などがあります。

私は、ある介護施設で外国人人材教育の担当者として働いています。私たちの施設では、ベトナムからの特定技能のスタッフが10人ほどいます。彼らは日本語や介護技術の研修を受けてきましたが、現場ではまだ不安や困難があります。そこで私は、外国人スタッフと個別に面談を行い、仕事や生活の悩みや要望を聞きます。また、日本人スタッフとの関係やコミュニケーションについてもアドバイスします。また、外国人スタッフが現場で困ったときには、すぐにサポートします。例えば、利用者や家族との会話やトラブル対応、文書作成などです。

これらの取り組みにより、外国人スタッフは少しずつ日本での生活に慣れてきました。また、日本人スタッフも外国人スタッフに対して好意的になりました。外国人スタッフからは、「先生はいつも優しくて助かります」「日本の文化は面白くて楽しいです」「日本人の同僚は仲間です」という感想を聞くことができました。

私は、外国人人材教育は一方的な教え込みではなく、双方向の学び合いだと思っています。外国人人材教育の目的は、外国人スタッフが日本で安心して働けるようにすることですから、なおさら、彼らの出身国の文化や歴史、価値観や思考方法などを知る必要があります。

私は今後も外国人スタッフと一緒に働き続けたいと思っています。私は彼らが日本で幸せになれるように願っていますし、彼らが介護業界に貢献できるように応援しています。そのためには、介護施設や教育機関だけでなく、政府や社会も協力することが求められます。

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